アンマーグレット 現在:85歳の伝説は今も輝き続ける
ハリウッドの黄金時代を生きた女優の中で、これほど長く、これほど鮮やかに存在感を放ち続ける人物はほとんどいない。アンマーグレット、本名アン=マーグレット・オルソン。1960年代にセックスシンボルとして世界を席巻し、半世紀以上を経た今も、スクリーンの内外で話題を呼んでいる。「アンマーグレット 現在」と検索する人が後を絶たないのも、それだけ彼女の存在が世代を超えて人々の心に刻まれているからだろう。
スウェーデン生まれ、アメリカが育てた奇跡の才能
アン=マーグレットは1941年4月28日生まれ、スウェーデンのイェムトランド県ヴォルソビン出身のスウェーデン系アメリカ人女優・歌手・ダンサーだ。『バイ・バイ・バーディー』『ラスベガス万才』『シンシナティ・キッド』『愛の狩人』『トミー』などが代表作として知られる。そのキャリアの幅広さは、同時代のスターの中でも際立っていた。
「ショービジネスにずっと入りたかった」と彼女は2024年にFoxニュースで語っている。ある日、両親に「とても大切なことがあって、ショービジネスに入りたい」と打ち明けたという。両親の理解を得た後、コメディアンのジョージ・バーンズに見出され、ラスベガスのショーに出演する機会を得た。その一歩が、後に世界を変えるキャリアの始まりとなった。
ゴールデン・グローブ賞を通算5回受賞したほか、アカデミー賞、グラミー賞にそれぞれ2回、全米映画俳優組合賞1回、エミー賞6回のノミネートを誇る。そして2010年8月には、『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』へのゲスト出演で自身初のエミー賞を受賞している。これだけの受賞歴を持ちながら、彼女はいまだに「まだやりたいことがある」と口にする。
85歳の現在:折れた肘も、止まらない情熱
ショービジネスの象徴ともいえるアンマーグレットは、肘を骨折してもペースを落とそうとしない。1972年のステージから22フィート(約6.7メートル)落下した過去を持つ彼女は、今また転倒による骨折から回復中だ。4月28日には85歳の誕生日を迎えた。
2026年3月11日、ケンタッキー州で開催予定だったレキシントン・コミック&トイ・コンベンションに向けて彼女がビデオメッセージを公開し、サイン会のキャンセルを発表した。映像の中では右腕にギプスをつけた姿が映っており、「骨折してしまったので、今回はレキシントンに行けません」と視聴者に直接語りかけた。
しかし、彼女の精神力は折れなかった。1960年代に「セックスキトゥン」と呼ばれた彼女は、自宅でパーソナルトレーナーとともにトレーニングを続けているという。「火曜日、木曜日、時々金曜日に来てもらっている」と語る彼女は、骨折後も足を使ったエクササイズに切り替えて運動を継続している。
「そうしないと、『風邪をひいた』とか『あれが痛い』とか言い訳をし始めてしまいそう。でも彼が私を動かし続けてくれる」と彼女は笑って話す。85歳にして、この前向きさ。若い世代が参考にすべき生き方の哲学がここにある。
2025年から2026年の公の場への登場
2025年9月、アンマーグレットは第7回デイタイム・ビューティ・アワードで主賓として招かれ、エミー賞受賞ファッション専門家ローレンス・ザリアンから特別なトリビュートを受けた。彼女の存在感は、年齢を感じさせない圧倒的なものだったと報じられている。
2025年7月には、ロサンゼルスで行われたProject Angel Foodの「Lead With Love」チャリティ・ファンドレイザーのレッドカーペットに登場し、注目を集めた。80代にしてレッドカーペットを歩き続けるその姿は、多くのファンを驚かせ、また喜ばせた。
さらに2025年6月28日、ロサンゼルスの山火事被害者支援のためのチャリティ・テレソン「Lead with Love 6」にサプライズ出演。KTLAスタジオで開催されたこのイベントに姿を見せた。俳優エリック・マコーマックとの短いトークコーナーでは、1960年代に「世界を魅了したダンスの秘密は何か」と問われ、「ハートとお尻よ」とユーモラスに答えた。
2026年チタ・リベラ賞:生涯功労賞を受賞
ダンスで名を馳せたこの伝説のパフォーマーは、2026年5月18日にニューヨーク大学スカーバル・センターで行われた2026年チタ・リベラ・アワードにて、生涯功労賞を受賞した。名称の由来でもあるチタ・リベラ同様、アンマーグレットはダンスと演技を融合させた表現者として長くその地位を保ち続けてきた。
2024年に行われたウィメンズ・イメージ・ネットワークの第25回ウィメンズ・イメージ・アワードで表彰を受けた際には、「本当に恵まれている。これだけのことが自分に起きるとは思ってもいなかった。全く予想していなかった」と言葉を詰まらせた。
バイオピック計画:リンジー・ローハンが有力候補
2024年5月、アンマーグレットの伝説的な人生とキャリアを描く待望のバイオピックが制作中であり、リンジー・ローハンが主役候補の筆頭に挙がっているとUS Weeklyが独占報道した。ハリウッドのファンは一気にこのニュースに沸き立った。
アンマーグレット自身もローハンの起用を支持しているものの、2025年7月にIndieWireに対し、プロジェクトが前進するには詰めるべき詳細がまだあると語った。「彼女がやりたいのは知っている。あとは脚本次第。正直なところ、彼女のことは大好きだし、才能があると思う。何を作り上げてくれるか見てみたい」と話した。
スクリーンや小さなテレビ画面への出演は近年は多くないが、彼女は引退していない。バイオピックが実現すれば、新しい世代に彼女の名前と功績が再び届くことになる。
現役を続ける理由:ハーレーに乗り、速さを愛する女
2024年の授賞式でPEOPLEの取材に応じたアンマーグレットは、ペースを落とすつもりはないと明言した。「スピードが好き。薬の話じゃないわよ」とジョークも交えながら話した彼女は、今もハーレーダビッドソンに乗ることを認めた。
85歳でオートバイに乗る。普通の人間ならためらう選択だ。だが、アンマーグレットはそういう人間ではない。1972年にステージから落下した後も、1971年のバイク事故の後も、彼女はその度に立ち上がってきた。彼女自身が言うように「いつも学んできた、立ち上がればいいのだと」という言葉が、彼女の人生哲学を端的に表している。
近年の映画出演と活動歴
映画への出演も続いており、2025年1月公開の映画『大狂乱』でパティ・ワーナー役を演じた。長い映画キャリアの中で、彼女が演じてきた役柄の幅広さは驚くほどだ。
近年では、エレン・バースティンやジェームズ・カーンと共演したロマンチック・コメディ『クイーン・ビーズ』への助演、2021年のハルマーク・チャンネル映画『ア・ホリデー・スペクタキュラー』へのカメオ出演なども果たしている。スクリーンに映るたびに、ファンは色めき立つ。
多くの人が知らないことだが、アンマーグレットは1970年代に一時引退を考え、実際に「告別ツアー」を行ったこともある。しかし彼女はステージを離れなかった。そして今も、その判断は正解だったと証明し続けている。
アンマーグレットが今も愛される理由
彼女の名前がいまだにトレンドに上がる理由は、単なるノスタルジーではない。アンマーグレットは「過去の人」になることを拒み続けてきた。ダンスのステップを踏み、カメラの前に立ち、ファンに語りかける、その姿勢そのものが彼女を時代を超えた存在にしている。
エルヴィス・プレスリーとの伝説的な共演、その後のキャリアの浮き沈み、夫ロジャー・スミスとの半世紀以上にわたる愛、そして80代を過ぎてもなお続く活動。これほど多面的な人生を歩んだ女優は、世界広しといえどもそう多くない。
「アンマーグレット 現在」を調べる人が求めているのは、単なるプロフィールではなく、「あの人はまだ輝いているか」という問いへの答えではないだろうか。そして答えは明快だ。ショービジネスの象徴ともいえる彼女は、肘を骨折しても決してペースを落とさない。85歳の誕生日を迎えてなお、アンマーグレットは現役で、前を向いている。